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セイコー化工機
保守メンテナンス ・ サポート体制

技術用語集

技術用語集

耐蝕ポンプ

キャビテーション

常温の水を10m以上吸い上げようとすると、配管内の静圧力が飽和蒸気圧(saturated vapor pressure)以下になり、気泡が発生して吸上げできなくなる。液体の流れ中での圧力が飽和蒸気圧より低くなったときに、液体が蒸発したり溶存気体の遊離で、気泡が生じる現象である。気泡がつぶれるときに衝撃が発生し、騒音・振動を発生させ、ポンプやスクリューといった機器の効率を低下させる。また、壊食(エロージョン)などで機器を破壊することがある。
配管、ポンプ等の条件により決定される有効NPSHが必要NPSHより大きければ、キャビテーションは発生しない。

有効NPSH

インペラ吸込口における全圧がその水温に相当する飽和水蒸気圧よりどれだけ高く取れ、ポンプ内にキャビテーションを発生させないで正常運転できるかは、吸込み水頭にある限度以上の余裕のあることが必要となる。この圧力を有効NPSH(available net positive suction head)といい、次式で表される。

NPSHav=Ha-Hvp±Hs-hl

  • Ha:吸込面に働く大気圧[m]
  • Hvp:水温の水の飽和水蒸気圧[m]
  • Hs:吸込み揚程[m](押込み運転のときは+、吸上げ運転のときは-)
  • hl:吸込み管の全配管損失水頭[m]
ダイナミックシール

立形ポンプの場合、インペラ背面に裏羽根があり、ポンプ運転中に液には裏羽根の遠心力でケーシング内に戻ろうとする力が働くため、この部分にケーシングからの液の圧力と釣合う圧力膜ができる。この裏羽根の効果によって液体はインペラ背面から上には噴出さず、漏洩を生じない。

耐蝕送風機

風量

単位時間当りに送風、または吸引する空気量またはガス量=風量

m3/min、CMM:1分間当りの風量
m3/h、CMH:1時間当りの風量
m3/min、CFM:1分間当りの風量=立方フィート(アメリカの場合が多い)
1f3/min=0.0283m3/min
Nm3/min:基準状態(0℃、相対湿度0%、吸込絶対圧力760mmHg)における風量

使用ガス温度に換算する。計算は次のとおり。

Qt:使用ガス温度t℃に換算した風量
QN:要求仕様の基準状態における風量

圧力

mmAq:水を押し込んだり、吸い上げた高さで表した単位
 AqはAqua(水のこと)の略。水柱ミリメートル(mmH2Oと書かれることもある)

inH2O:水柱ミリメートルでなく、水柱インチで表したもの。(アメリカの場合に多い)
 1inch=25.4mm

Pa:パスカル(国際単位系の単位。)
 1mmAq=9.80665Pa

kgf/m2:1kgf/m2=1mmAq

bar:バール
 1bar=10.197mAq、1mbar=10.197mmAq

軸動力

送風機軸で計測される、送風機が消費している動力を「軸動力」という。軸動力の単位は、すべてkWである。

回転数

rpm、(R/M)、min-1:1分間当りの回転数

ガスの比重量

kg/m3:ガスの単位体積当りの重量
一般的には、標準空気(20℃、相対湿度65%、絶対圧力760mmHg)の1.2kg/m3でいう場合が多い。

ガスの比重量は、温度の変化によって変化する。
温度によるガスの比重量の変化は、次のように計算される。

:ガス温度t℃におけるガス比重量 kg/m3
:ガス温度0℃におけるガス比重量 kg/m3

比重量の違いによる、性能換算について

送風機カタログの性能表示(容量図)は、すべて標準空気で表示されている。したがって、比重量は1.2kgf/m3となる。
通常の場合は空気相当と考えて差し仕えはないが、ガス比重量が大きく異なる場合は換算して容量図を見る必要がある。

この換算は、つぎのように行う。

(1)静圧

Sp=実際の使用状態のときの静圧(客先要求静圧) mmAq
Sp’:カタログの容量図で見る換算された静圧 mmAq
:使用するガスの比重量 kg/m3

(2)軸動力

LB:実際の使用状態のときの軸動力 kW
LB’:容量図で見る軸動力 kW
:使用するガスの比重量 kg/m3

回転数を変化させた場合の性能換算

送風機回転数の変化と、風量・静圧・軸動力の変化の関係は、次のように比例する。

(1)風量

(2)静圧

(3)軸動力

N1:変化させる前の、元の回転数 rpm
N2:変化後の回転数 rpm

Q1:変化させる前の、元の回転数における風量 m3/min
Q2:変化後の回転数における風量  m3/min

Sp1:変化させる前の、元の回転数における静圧 mmAq
Sp2:変化後の回転数における静圧 mmAq

LB1:変化させる前の、元の回転数における軸動力 kW
LB2:変化後の回転数における軸動力 kW

環境装置

ホールドアップ

洗浄塔を運転しているときに、充填物の中に保有される液量のことです。

HOG

充填物の性能を表す指標です。この値が低いほど除去性能がよくなります。ガスの種類や濃度・充填物の種類・洗浄液の流量によって変化します。

フラッディング

充填物に過度に洗浄液を散布すると、充填物の空間をほとんど液が占めてしまい、ガスの流れを妨害します。そこをガスが無理やり通り抜けようとすると、液層がはじけて、その飛まつがガスに同伴して外に飛び出してしまいます。この現象をフラッディングといいます。

生物脱臭塔

塔内部に充填した担体に生息している悪臭分解菌の働きにより臭気ガスを酸化分解させ、脱臭処理する装置で、担体には多孔質セラミックを使用しています。

活性炭吸着塔

活性炭を用いて、臭気を除去する装置です。

洗浄塔(スクラバー)

有害成分を含むガスと、水または有害成分を中和する薬液を塔内に導入し、有害成分を洗浄液に吸収・あるいは有害成分と洗浄液の中和反応により除去して、きれいなガスとして排出する装置です。スクラバーと呼ばれることもあります。