送風機で取り扱う気体の(ガス)の状態について、いくつかの呼び方があります。
- 標準状態
JISB8330に規定する、温度20℃、吸込絶対圧101.3kPa(大気圧=1気圧)、相対湿度65%の湿り空気状態となります。気体密度は1.2kg/m3とみなします。この状態はISO5801でも規定されており、全世界共通の気体状態の認識となっています。 - 基準状態
温度0℃、相対湿度0%、吸込絶対圧力101.3kPaの乾燥状態に換算した気体の状態となります。現実的には相対湿度0%はあり得ないため、理論的な気体の状態となります。 - 吸込状態
送風機が吸込む気体の状態となります。
一般的な排気設備、例えば「フード開口部通過風速から決定される排気風量」、「部屋の1時間当たりの換気回数から決定される排気風量」において、温度や湿度が変化することがない状態を「標準状態」と言います。また、化学工場や焼却設備等で、ガス発生源から送風機までの間で温度、湿度が変化する場合は、ガス(気体)が膨張、収縮します。そのため、気体密度及び管路内風速(風量)が変化する状態となるため、ガス発生源入口の気体量を「基準状態」で示す必要があります。基準状態の風量単位は「Nm3/min」などで表されます。基準状態風量から吸込状態風量への温度換算は次式となります。
- 気体を乾燥状態とみなす場合

- 気体を湿り状態とみなす場合

