常温の水を10m以上吸い上げようとすると、配管内の静圧力が飽和蒸気圧(saturated vapor pressure)以下になり、気泡が発生して吸上げできなくなる。キャビテーションは液体の流れの中で圧力が飽和蒸気圧力より低くなった時に、液体が蒸発したり溶存気体の遊離で、気泡が生じる現象である。気泡がつぶれるときに衝撃が発生し、騒音・振動を発生させ、ポンプやスクリューといった機器の効率を低下させる。また、壊食(エロージョン)などで機器を破壊することがある。
配管、ポンプなどの条件により決定される有効NPSHが必要NPSHより大きければ、キャビテーションは発生しない。